キャンパーさんの中には最近話題のアウトドアブランドDODから発売されたチェア「スゴイッス」が気になっている方も多いのではないでしょうか。
ですがDODは基本的に実店舗に商品を置かないため、実際に座ったり組み立てたりすることができず、購入に踏み切れない方、口コミが気になるという方もおられるかと思います。
そこでこの記事では、夫婦セットでスゴイッスを購入した筆者が実際に使ってみた感想をレビューしています。
結論からいうと軽くてコンパクト、組み立ても簡単、使い勝手バツグンで「コスパ最高!」という印象。
コスパ最高と感じたポイントを詳しく解説していきます。
DODのスゴイッスとは
実店舗がないのはDODのポリシー
近年、コストパフォーマンスの高さから多くのキャンパーの支持を集めるDOD。
キャンプ経験のある方ならうさぎマークのテントやタープを見たことのある方も多いのではないでしょうか。
DODは専門店をかまえず、アウトドアのセレクトショップなどでもほとんど商品を販売していません。
DODの商品を買おうとすると、基本的にネット販売での購入となります。
キャンプ用品は高価なものも多く、サイズ感や質感など、実物を見て決めたいという方が多いにもかかわらず、実際の商品を店舗でほとんど販売していないのには理由があります。
それは、実際に店舗をかまえたり、お店に商品を置くことにコストをかけるのであれば、商品はネット販売とし、削減した出品料を商品のコストダウンにつなげようというDODのポリシーです。
要するに、いい商品を少しでも安く提供しようというキャンパー思いのスタイルですね。
ですが、実際に商品を試してみて購入できないぶん、購入に踏み切れないという方もおられるかもしれませんね。
スゴイッスに関しては実際に使ってみてかなりの優れものでしたので、この記事を参考にしていただいて、購入の検討材料にしていただければと思います。
ちなみにアウトドアグッズの買いかえに際しては、アウトドア用品を専門で買いとりしてくれる店舗もあります。
以下の記事で紹介している店舗は、送料や手数料無料で宅配買取をしてくれます。
古いアウトドア用品を売って、新しいグッズのための資金調達に使いたいですね。
スゴイッスとは
スゴイッスは、高さや角度を自由自在にアレンジできるアウトドアチェアです。
高さに関しては、地べたに近い焚き火スタイルから、室内用の椅子に近いハイスタイルまで4段階に調整可能です。
これは3段階に伸縮可能な脚によるもので、また脚を折りたたんだ焚き火スタイルの状態であれば、座椅子感覚の高さまで下げることが可能です。
脚の伸縮は前後で変えることもできるため、前脚を低く、後ろ脚を高くすればローテーブルでも食事が取りやすい前傾姿勢に。
後ろ脚を低く、前脚を高くすれば星空を眺めることのできるリクライニング姿勢にもなります。
折りたたみや組み立ても簡単で、折りたためば39×46cm、厚み11cm程度の持ち運びバッグに収納でき、かなりコンパクトになります。
価格は9,430円(参考価格、税込)となっていますが、楽天やYahooショッピングだと11,000円程度と参考価格よりも若干高値での販売となっています。
ですが、そのくらいの価値は十分ある商品と感じています。
色はタン(ベージュ)、ブラック、カーキの3色展開となっています。
その他の概要は以下のとおりです。
- 重量:約2.3kg
- 収納サイズ:幅39×高46×厚11cm程度
- 座面高:焚き火スタイル18cm、ロースタイル32cm、ミドルスタイル37cm、ハイスタイル42cm
- 設置サイズ:幅60×奥行66×高69/86/90/94cm(最長部)
- 材質:フレームーアルミ合金、ナイロン、生地ーコットン、生地補強材ー600Dポリエステル
- 静止耐荷重:100kg
組み立て
組み立て方法を写真で解説していきます。
収納バッグをあけると、中に入っているのはフレーム、座面の生地、取扱説明書の3つだけ。
チェアの組み立てはフレームを組み立てて生地を設置すればOKのシンプルな構造です。
まずはフレームを組み立てていきます。
すべての部材がゴムひもでつながっているので、バラバラになる恐れはありません。
フレーム部材を穴にはめこんでいきますが、ゴムひものおかげでスポスポと簡単に入っていきます。
フレームを組み立てたらあとは生地をはめ込むだけ。
フレームの4つのアームに生地のはしを引っかけていけば完成です。
生地を引っかけるのに少し力がいりますが、我が家では妻でも問題なく組み立てれました。
座面の上側を先に引っかけた方が入りやすいように感じます。
それでも入りにくい方は、引っかける部分のフレームを外し、先に生地を引っかけてから再度フレームをはめると、よりラクに組み立てられます。
組み立てはこれで完成。
一度組み立て方を覚えれば2分程度で組み立てられます。
あとはご自身のお好みに合わせて座面の高さや角度をアレンジしていきます。
使い方はアレンジし放題
先にもお伝えしたとおり、スゴイッスの座り方はアレンジし放題。
ここではどのような使い方ができるかを紹介していきます。
アレンジ1,2,3〜ロースタイル,ミドルスタイル,ハイスタイル〜
まずは一般的なチェアの座り方となるロースタイル、ミドルスタイル、ハイスタイルの3つ。
脚の長さを3段階に調整できるので、脚の長さを短、中、長と調整していきます。
この際の座面の高さは、ロースタイルで32cm、ミドルスタイルで37cm、ハイスタイルで42cmとなります。
ロースタイルだとヘリノックスのコンフォートチェア(座面高さ34cm)やコールマンのコンパクトフォールディングチェア(座面高さ28cm)など、一般的なローチェアに近い高さになります。
一方のハイスタイルは、ダイニングチェア程度の高さ。
アウトドアシーンだけでなく、ご家庭内での使用にも対応できる高さになります。
アレンジ4〜焚き火スタイル〜
脚を折りたたんでしまえば焚き火スタイルの完成です。
焚き火スタイルは座面高さが18cmと、地面にかなり近いスタイルになります。
焚き火台の高さが低い方、小さめの焚き火台をご使用の方であれば、寒い時期でも火に近づけて暖まれるスタイルです。
座面の生地がコットンで火の粉などで穴があきにくい設計なのも安心ですね。
アレンジ5〜食事スタイル〜
前脚を短く、後ろ脚を長くすれば、ローテーブルなどでも食事のとりやすい食事スタイルになります。
通常スタイルがゆったりと深く座るスタイルですので、このままだと食事をとりにくいことも。
食事スタイルだと少し前にのりだした形になるので、座面に座ったまま手も伸ばしやすく、快適に食事をとることができます。
アレンジ6〜リラックススタイル〜
前脚を長く、後ろ脚を短くすれば、後ろにもたれかかったリラックススタイルになります。
ロースタイルなどでもゆったり座れるチェアですが、読書時間など、よりリラックスしたいときにオススメ。
お昼寝などにもぴったりのスタイルです。
アレンジ7〜星空スタイル〜
リラックススタイルからさらにもたれかかった状態が星空スタイル。
前脚をハイ、後ろ脚をローと、前後で2段階の差をつけることで、ほぼ上向きのようなスタイルに変身できます。
リクライニングチェアのような形となり、目の前に星空が広がります。
ただし背の高い方であれば頭が座面から飛びだすため、手で頭を支えるなどの工夫が必要。
ですが、夜の星空タイムには活躍すること間違いなしのスタイルです。
その他にもメリットだらけ
サイドポケットあり
スゴイッスの座面はとてもシンプルなつくりですが、サイドにはちゃんとポケットが搭載されています。
キャンプシーンでは、椅子のサイドポケットは飲み物やスマホを入れておくのにとても重宝しますよね。
人によってはサイドポケットが椅子の絶対条件という方もおられるのではないでしょうか。
座面の右手側に一つはペットボトルなどが入る形状、もう一つはスマホや財布を入れれる薄めの形状と異なる形状の二つのポケットが付いています。
バックポケットも
スゴイッスは背面にもポケットが付いています。
座面が大きめのチェアだからこそ搭載できるバックポケットです。
バックポケットは厚みはないですが、面積が多くなっています。
そのため、雑誌を持っていく方、キャンプ飯を作るために料理本を持っていく方などは重宝します。
収納袋などを入れておくのにも使えますね。
脚にはゴムキャップ
脚の先端にはゴムキャップがついています。
そのため、テント内で使用する場合やオフシーズンにお家で使う場合でも、テントや床を傷つけるおそれなし。
お子さんのいるご家庭などは特にありがたいですよね。
火の粉に強い
座面の生地にはコットンを使用。
完全な不燃材料ではありませんが、火の粉でも穴のあきにくい素材です。
地面に近い焚き火スタイルでも生地が損傷しにくいのは何気に嬉しいですね。
大きい座面でリラックス
スゴイッスは、似たような形状の他のチェアに比べて座面が大きく設計されています。
同じDODから販売されているスワルスエックスと比べて、座面幅で10cm、座面の前面から背もたれの背面までの奥行きで11cmほど大きく設計されています。
スゴイッスに似た形状のチェアで有名なヘリノックスの定番商品、コンフォートチェアと比べても幅、奥行きで10cm前後の差があり、ゆったりと座れるのがスゴイッスの特徴です。
薄いキャリーバッグに収納
前述のDODスワルスエックスやヘリノックスのコンフォートチェアは、ボトル状に収納できるコンパクトさが一つのウリです。
一方のスゴイッスは薄型のキャリーバックに収納する形。
持ち手がついていて2kg程度の重さなので、片手でも軽々もてます。
収納時の幅は39cmですので、大型のバックパックであれば収納可能。
ただし薄型といってもフレームも収納するため、厚みは11cm程度とそれなりにありますので、その点は要注意です。
身長150cmくらいの妻が持つと下の写真くらいの大きさです。
大き目のバッグパックでなければ入らないこともあるかもしれないので注意が必要です。
ちなみにキャリーバッグのウサギマークは刺繍で、プリントよりも高級感とかわいさが感じられます。
スゴイッスに決めた理由
筆者は以前までロゴスのファミリーアームチェアを使用していましたが、テントやタープとの相性も考えて買い替えを決断。
買い替える際にヘリノックスとDODで迷った結果、DODのスゴイッスを購入しました。
スゴイッスとヘリノックスのコンフォートチェアで以下に示すお互いの長所を比べ、スゴイッスに決断した感じです。
- スゴイッスの長所
- ・座面が大きい
・座面の高さや座り方の自由度が高い
・ヘリノックスに比べるとリーズナブル
- ヘリノックス コンフォートチェアの長所
- ・座面のデザインが豊富でオシャレ。他ブランドとのコラボも充実
・収納が軽くてコンパクト
・多くのキャンパーから支持されている
ヘリノックスのコンフォートチェアはこれまでの実績もあり、多くのキャンパーさんから支持されています。
また、筆者的にはノルディスクやペンドルトンなどの他ブランドとコラボした商品のデザイン性に心惹かれていました。
もともと展開されているカラーも豊富なんですよね。
ただ一方で、スゴイッスのほうが座面が大きくてゆったりできるかなと思っていました。
実店舗で類似形状の座面の大きさの異なるチェアに座ってみて、筆者としては座面の大きいほうがよりしっくりきたのでスゴイッスに決断。
ヘリノックスでもホームチェアXLという座面の大きい商品が展開されていますが、そこはスゴイッスの機能性と価格面を考慮。
ホームチェアXLでもカラーが豊富でかわいいのはとても魅力的でしたが、1万円程度の差を考えるとスゴイッスを優先。
ヘリノックス自体のブランド力も魅力的でしたね。
スゴイッスはカラーが3色しかないのが少し寂しく感じます。
ここは低コストをウリにしているブランドのため、しかたないかなと思っています。
ただし、タン(ベージュ)、ブラック、カーキと、アウトドアなカラー展開で、他のアイテムとも比較的合わせやすい3色ではないでしょうか。
ご自身のテントやタープなんかの色と馴染みそうなら、コスパ最高と感じられるはずです。
なんといっても機能面がほんとに充実していますからね。
感想〜こんな人にオススメ〜
スゴイッスは、キャンプシーンで椅子に座る時間が長い人にはほんとにオススメです。
座面が大きいので、カラダの大きい人もゆったりと座れます。
実際、筆者も身長が高いほうですが、リラックスして座れています。
また、キャンプで様々な座り方をしたい方にも当然オススメ。
一脚で何役も兼ねてくれるのはかなり魅力的で、価格を考えるとほんとにコスパ最高です。
一方、ソロキャンパーさん、バックパッカーさんは少し検討が必要。
コンパクトに収納できるとはいえ、前述のヘリノックスのコンフォートチェアやDODのスワルスエックスと比べるとサイズ感があります。
これらの商品が筒状に収納できるのに対してスゴイッスは板状の収納となるため、バックパックが小さいと入らない恐れもありますしね。
おわりに
ここまでも述べたとおり、スゴイッスはコスパ最高のアウトドアチェアです。
ネット販売で1万円前後しますが、コスト的に検討範囲内であれば買って損はありません。
他の有名ブランドのチェアと比べても、メリットが目立つ商品です。
アウトドアチェアはいくつかのデザインがありますが、デザイン的にお好みであれば購入の価値ありです!