子どもを指示待ち人間にする育児。考えて行動できないのは親のせい?

子育て
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お子さんが自分で考えて行動できないと悩んでいる親御さんは多いのではないでしょうか。

そんな親御さんのなかには、お子さんに「○◯した?」とか「◯○しなさいよ!」と無意識に言いすぎている方もおられませんか?
もしくはそう言わないとお子さんが自分から動かないと思っている親御さんも多いのでは?

筆者にも小さい娘が2人いますが、親が気にしすぎると、我が子が言われないと動けない「指示待ち人間」になってしまうのではないかと懸念しています。

ロア
ロア

きっかけは保育士をしている妻の「指示待ちする子どもが増えているらしい」との一言からです。

お仕事をされている方であれば、指示されないと仕事ができない同僚の顔が思い浮かぶ方もおられるのではないでしょうか。

この記事では、子どもが「指示待ち人間」にならないための接し方を提案しています。
お子さんが指示されないと動けない大人にならないために、自発的な行動ができる育児を心がけてはいかがでしょうか。

この記事の対象読者

・子どもに「指示待ち人間」になってほしくない方
・子どもが自発的に行動できる大人になってほしい方
・子どもがやるべきことをなんでもかんでも指示してしまう方

指示待ち人間とは

「指示待ち人間」とはその名のとおり、やることを指示されないと自発的に行動できない人のことを指します。
言われないとやらないということですね。
子どもの場合は、以下のような例があげられます。

  • 「食べていいよ」と言われないと食事やお菓子を食べ始めない
  • 「トイレは?」と聞かれないとトイレに行けない
  • 退屈してるのに何で遊ぶかを自分で決められない

「ゆとり世代」や「親の過保護」が一因であると考えられていることから「最近の子どもに多い」と言われることもありますが、明確な根拠はなく、昔から一定数いると考えられます。

指示待ち人間の心理

指示待ち人間は子どもに限らず、大人でもたくさんいます。
例えば仕事の世界でも、以下のような人が思い浮かぶのではないでしょうか。

  • 上司や同僚に指示された仕事しかしない
  • 自分から提案や発言がなく、まわりの決定に任せている
  • 仕事ではなく作業と思っている

このような人には、以下のような心理パターンが考えられます。

  • 自発的な行動に自信がない
  • 失敗を恐れて行動できない
  • 仕事に対して責任感ややりがいを感じていない

そのような大人がどのような幼少期を過ごしてきたかがわかりませんが、指示待ちしかできない子どもがそのまま大人に成長したという可能性もあります。
言われたらやるタイプの子どもが大人になって急に積極的、自発的に仕事をするようになるとも考えづらいですよね。

ロア
ロア

子どもの間に上記の心理パターンに対する耐性をつけたいですね。

なお、これらの心理に対しては組織に対する帰属意識(グループの一員であるという意識)の有無も大きく影響すると考えられます。
そのため、経験の少ない新入社員や組織に所蔵した期間が短い人に対して「あいつは指示されたことしかしない」と早々に決めつけるのは要注意です。
家庭に置きかえると、子どもが「家族の一員」であるという安心感が大切ですね。

指示待ち人間の印象は良くない

指示待ち人間に対する世間の印象

世間一般の「指示待ち人間」に対するイメージは決して好意的なものではありません。

例えば職場で指示されたことしかできない同僚がいた場合。
最初は「あの人は指示されたことをきちんとこなしてくれる」と思ってもらえるかもしれません。
ですが、ずっとその状態だと、そのうち「あいつ指示されたことしかしてくれないな」と思われるでしょう。
会社としてもそんな人に正社員の給料を払い続けるのなら派遣職員でもいいかなと思うかもしれません。

筆者の職場には、40代、50代と年を重ねながらも指示待ち人間という印象をもたれている方もいます。
そのような人に対しては周囲が扱いに困り、まわりからの印象は非常にネガティブなものです。

指示待ち人間じゃいけないのか

指示待ち人間でも社会で生きていけないというわけではありません。
「指示されたことをしっかり実行してくれる人間」を必要とする職場や、そのような人に向いている仕事はあります。

ですが前述のとおり、グループで行う作業や人とのコミュニケーション能力が求められる仕事ではあまりいい印象をもたれず、多くの親は「自分で考えて行動できる人間」になってほしいと考えるはずです。
少なくとも自分の子どもに対して「指示待ち人間になってほしい」と考える親はいないでしょう。

子どもが自分から行動できないのは親のせい?

ここからは、子どもが指示されないと動けない要因について解説していきます。

親が先回りする

子どもが朝起きてから学校に行くまでであれば、一般的には以下のような行動が考えられます。

  • 着替える
  • 朝食を食べる
  • 歯を磨く
  • 学校の準備をする
  • 時間通りに家を出る

これらの行動一つ一つを親が先回りして言ってしまうご家庭も多いのではないでしょうか。
その理由としては2パターンが考えられます。
 ・子どもが困らないために
 ・時間がないから早くしてほしい

小さな子供は、なかなか次の行動を計画して実行できません。
そのため、お子さんに対してやるべきことを導いてあげるのは重要なことです。
ですが小学生にもなれば自分で次の行動を考えながら実行できるはずです。

「子どもが困らないために」先回りして言ってしまうのは、お子さん自身、困った時の対応力を小さい間に身につけれないかもしれません。
時間がないから早くしてほしい」と思って子どもがやるべきことを先回りして言ってしまうなら、子どもが考えて行動する機会を奪っているかもしれません。

なお、子どもがご家庭で自発的に行動するためには「やることボード」などを活用するのも有効です。
目につくところにおいておくだけで「自分で動くきっかけ」になったり「確認する習慣」が身についたり、多くのメリットがありますので、気になる方は以下の記事を参考にしてみてください。

親が心配し過ぎ

親としては、できるだけ子どもにイヤな思いをしてほしくないものです。
そのために子ども自身でできることを親がしてしまうことも多々あるのではないでしょうか。

例えば学校への忘れもののチェック。
毎日やっていれば子どもが自分でできるようになるはずです。
ですが「忘れものをしたらこの子が困る」との思いから、親が忘れ物の確認をしてしまう。

ロア
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子どもが困ったりイヤな思いをすることを親が恐れすぎていませんか?

子どもを心配する気持ちはとても理解できますが、心配しすぎてなんでもしてあげるのは危険かもしれません。

大人も子どもも同じ

ここまでの話は、大人の世界に置きかえるとイメージしやすいのではないでしょうか。

例えばあなたが新入社員として会社に入り、なんでもかんでも指示してくる上司の下についたとします。
最初は「なんでも言ってきてうるさいな」と感じるでしょう。
ですが、気がつけば「言われたことだけやってればいいからラクでいいや」と思うようになるのではないでしょうか。

ロア
ロア

指示されたことだけやればいいって慣れてしまえばラクなんですよね。

育児でも同じです。
次にやるべきことを親が指示してしまうのは子どもが考えて行動する機会を奪うことになります。

指示待ち人間にならないための育児

では子どもが「指示待ち人間」にならないためには、どのように接するのがよいのでしょうか。
以下にあげる方法が考えられますが、いずれもこれまでと接し方を変える「親の意識」が大切です。

ほっておく、失敗させてみる

子どもの失敗を親が避けがちです

筆者がもっとも重要と思っているのは「ほっておく」、「失敗させてみる」ことです。
ネグレクトのように育児を放棄しろと言っているわけではありません。
例えば先にあげた「忘れもののチェック」など、意識的に親が干渉しないようにしてみましょう。

当然、最初は忘れものをすることが続くかもしれません。
そのことで子どもが学校で困ったりイヤな思いをすることもあるでしょう。
ですが失敗することで「気をつけよう」という気持ちがうまれ、自発性につながります。

失敗したときにどうするかを考える経験にもなるため、子どものうちに失敗することは悪いことではありません。
むしろ親がなんでもやってくれて大人になるまで失敗を経験をしていないほうが、失敗にうまく対処できないといった問題につながります。

ちなみにアメリカ航空宇宙局「NASA」は宇宙飛行士候補生を募るときに、失敗なく順風満帆な人生を歩んできた人は採用せず、大きな挫折体験からうまく立ち直った人を採用しているようです。
失敗に対して対応できるというのは自発性をもつ上でとても重要なものです。

選ばせる

自分で選ぶことで責任がうまれます

子ども自身のことであれば「自分で選んでやらせてみる」という機会をつくってあげるのも重要です。
「自分で選んでやらせてみる」ということは、自分で考え、判断し、実行するという自発性につながります。
また、その結果に対して「自分で選んだから」という責任も意識できます。

例えばランドセル選び。
子どもが派手なピンクや紫を選んだときに親が「赤とか茶色のほうがいいんじゃない?」、「こっちのほうがかわいくない?」と口を出してしまうこともあるかと思います。
ですが自分で選んだ色やデザインであれば自分で責任を持てるはずです。
たとえそれで高学年になったときに「違う色にしとけばよかった」と思っても、自分で選んだものであれば諦めもつくでしょう。

前述の「失敗させる」にも通じますが、自分で選んで失敗したのであれば納得するでしょうし、「他人の意見も聞こう」と思えるかもしれません。

相談する

相談することで「親に信頼されている」と感じることができます

状況に応じて子どもに「相談する」のも有効です。

相談するというのは「子どもに判断を委ねる」ことであり、これも考えること、判断することにつながります。
親に頼られているという信頼関係や、相手のことも考えるという責任感にもつながります。

大切なのは相談に対して子どもが出した答えを却下しないこと。
相談されたことに対して子どもなりに考えて判断したのに大人が結局違うことを選択してしまうと子どもの自尊心を傷つけてしまいます。
そのため、大人側も子どもにある程度答えを委ねられることを相談するように気をつけましょう。

また、子ども自身のことであれば「選ばせる」、まわりが関係することであれば「相談する」と使い分けてもいいかと思います。

自分で考える状況をつくる

子どもが自分で考える習い事がおすすめ

親が手助けできない、子ども自身が考えないといけない状況をつくるのも有効です。
親が手助けできない習い事などがおすすめです。

筆者の娘は2021年になってオンラインの英会話をはじめ、画面をとおして外国の先生の授業を受けるようになりました。
私も妻も英語を得意としているわけではないため、子どもが自分で考えて英語でコミュニケーションをとる必要があります。

そろばんや習字といった習い事は先生に教えてもらったことを習得すれば実践できます。
またスポーツは高いレベルに到達するには考える力が必要ですが、基本的には教えられたことを身体が覚えて行動することとなります。

英会話などの自分で考えて発言するような習い事は、自発性や自信を身につけるのに有効と感じます。
今であればオンラインで家にいながら、リーズナブルに受けられるものも多いので、気になった方は以下の記事も参考にしてみてください。

ご褒美で釣るのはNG

子どもを使った実験によれば、できたことに対してご褒美を与えることはあまりいい方法ではないようです。
ご褒美を与えるというのはその時のモチベーションにはなりますが、長い目で見るとご褒美がないと行動できない人間になる危険性があります。

決して自発的な行動につながるモチベーションではないため、ご褒美をエサに行動を促すような方法は避けましょう。

おわりに

お子さんが「指示されないと動けない」のは親の接し方に責任があるかもしれません。
大切なのは子どもが失敗することを親が恐れないことではないでしょうか。
お子さんが大人になって困らないように、今から子どもの自発性を意識されてはいかがでしょうか。







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