プレゼン資料作成のコツは目次を使って聞き手を迷わせないこと

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会社や学校でプレゼンテーションを行う際に「ちゃんと伝わるかな?」という不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

プレゼンの内容を理解してもらうには聞き手を迷子にさせない工夫が必要ですが、案外それができていない人が多いのも事実です。

あなたのプレゼンをしっかりと聞き手に伝えたければ、プレゼンの途中で聞き手を迷わせないことが重要になります。
あなたのプレゼンをはじめて聞く相手にとっては、「今どの部分を話しているか」を示し、安心して聞ける状況を作ってあげるのが効果的です。

この記事では、10分以上のプレゼンにおいて、あなたの考えや主張を相手に理解してもらうための簡単なコツを紹介しています。
また最後には、すべてのプレゼンに活用できる話し方などのコツを紹介していますので、短いプレゼンを作成される場合は、そちらだけでも参考にしていただければ幸いです。

ちょっとした工夫ひとつで、聞き手の理解だけでなく、あなた自身のイメージアップにもつながりますよ!

あなたが思っているほど聞き手は内容を理解できていない

聞き手が理解できている前提で話すのは大間違い

プレゼンに慣れていない若手社会人や学生さんによくある勘違いが「聞き手は自分のプレゼンを大抵理解できている」前提で話を進めていくこと。

特に、自分より経験豊富な年長者の方ばかりが参加されている場合、自分の話す内容なんて「丁寧に言われなくてもわかってるだろう」と思っている人も多いのではないでしょうか。
その結果、背景や基本事項、説明順序など、大切なことを説明しないままに進んでいくプレゼンを時々みかけます。

このような情報の説明がないままプレゼンが進んでいくと、聞き手は内容のほとんどを理解できずに終わってしまいます。
せっかくのプレゼンの内容が理解されないということは、あなた自身のイメージダウンに繋がるとともに、たくさんの聞き手の時間を奪ってしまうということにもなってしまいます。

ロア
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基礎知識をもたない聞き手は案外内容を理解するのに苦労します。

聞き手の多くはあなたのそのプレゼンを始めて聞きますし、あなたと専門分野が異なる方々もおられるでしょうから、「聞き手は内容を理解できている」という前提でプレゼンを行うのは、すぐに改めましょう。

専門用語などの必要な情報は説明すべき

例えば、プレゼンのなかで何度も出てくる専門用語。
これについては、ほとんどの人が知っていると思っていても、プレゼン内で一度説明するようにしましょう。
もしその専門用語を理解できない人がいた場合、説明がないままにプレゼンが進んでいくとその人は途中であなたのプレゼンへの興味を失ってしまうでしょう。

仕事における専門用語は、あなた自身が使い慣れてよく知っているため、誰でも知っているように思い込んでしまうことがよくあります。
ですが別部署の人や、あなたと違う分野の学生であれば、聞き慣れない、聞いたことはあるけど意味は理解していないということも珍しくありません。

これは専門用語だけでなく、プレゼンのテーマに対する背景も同様です。
プレゼンを理解してもらうために必要な情報は、基本的なことであっても時間を割いて説明するようにしましょう。

ロア
ロア

聞き手の気持ちになって考えるのが大切です。

ちなみに、プレゼン内では専門用語は極力使わないほうが好ましいです。
誰でも理解できる簡単なワードに言いかえることができないか、言いかえてもスムーズにプレゼンできるかを考え、可能であれば専門用語を減らす工夫をしてみましょう。

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聞き手が安心して聞けるプレゼンが大切

あなたのプレゼンを理解してもらうためには、聞き手が安心して聴講できる状況、環境を作ってあげることが重要です。

前述のとおり、理解できない専門用語が頻発するプレゼンは、そのワードが出てくるたびに聞き手に不安やひっかかりを与え、安心して理解に努められるプレゼントとは言えません。

また、冒頭にどのような順序で説明するかを示さないプレゼンも聞き手に不安を与えます。
聞き手を「今は説明どのあたりなんだろう」という気持ちにさせてしまうため、プレゼン冒頭では目次を示すのがオススメです。

筆者の会社でのアンケートを見ると

同僚の工夫

筆者の会社では、各部署の代表者(主に管理職未満の若手)が、自部署の状況や取りくみ、将来展望などをプレゼンする場があります。

以前のこの場において、筆者の同僚が面白い手法をとっていました。
冒頭に一枚のスライドで目次を説明したのですが、そのあとのスライドでも常に画面の右側に目次でどの部分を話しているかを表示していたのです。

スライドのレイアウト上、あまり見られない手法でしたが、聞き手を迷わせないという意味ではとても有効だったと感じました。

それに対するアンケート

上記のプレゼン終了後、聞き手に対するアンケートにおいて、目次を常に表示しておく方法はとても好評でした。
「プレゼンのどの部分を説明しているかわかりやすかった」、「目次が表示されていたので落ち着いて聞くことができた」といった趣旨のコメントが多数見られたのです。

筆者自身、このアンケートのコメントをみて、「聞き手に安心感を与えることの大切さ」や「単に説明しても聞き手は案外理解できない」ということを再認識させられました。



聞き手を迷わせない工夫

ではここから、どのようにプレゼンを行えば、聞き手に理解してもらえるかを解説していきます。
前述の「専門用語は説明する、もしくは簡単なワードに言いかえる」以外に、目次をどのように使うかが重要になってきます。

物語じゃないんだから‥‥

一般的なプレゼンであれば、何を話すのかを冒頭に目次を使って説明しましょう。

アップル製品の商品発表のように聞き手をドキドキさせるプレゼンでない限り、読み手に内容を説明してあげることが必要です。

あなたは聞き手に先の読めない物語を話すわけではないので、「今日はこのテーマについて、このような流れで説明します」と先に明かすことは問題ないはずです。

目次を活用する

ここまでにも述べたように、プレゼンの冒頭では目次を示すようにしましょう。

そのプレゼンで話す内容を聞き手の頭にイメージさせておくだけでも、理解のしやすさは大きく変わります。

筆者も若い頃は「短いプレゼンだから」と、目次を述べずにいきなり本題に入っていましたが、聞き手のことを考えると、短いプレゼンでも目次を述べておくのが望ましいです。
10分以上のプレゼンであれば必ず目次を示し、プレゼンの流れを聞き手に把握させましょう。

要所要所で目次をみせる

10分以上のプレゼンになれば、要所要所で目次をみせ、今からどの部分を話すかを紹介することで、聞き手はより聞きやすくなります。

例えば、起承転結の4章で構成されるプレゼンであれば、『ではここからは「3章 この提案に対する課題」を紹介していきます』と目次を再度示しながら紹介します。
このことで、聞き手は「4章あるうちの3章まできたな」、「ここから課題に入るんだな」と、何を話すかを再確認できます。

この方法は、最初に目次を示し、そのあとは区切りなく話すよりも、格段に聞き手の理解を深めることになります。

常に目次を示すのも有効

先に述べた筆者の社内での例のように、スライドのなかで常に目次を表示しておく方法も、アンケートの結果をみると聞き手の助けになります。

各章のなかでさらに細かく節にわけて説明するようなプレゼンであれば、この方法が効果的と感じます。
ですが、スライドのレイアウトを崩してまで採用する方法ではないと感じますので、スライドの完成度を優先し、レイアウト的に適しているのであれば取りいれるといった程度でかまいません。

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プレゼンにおけるその他のコツ

ここからは、5分程度の短いプレゼンでも行うべき、話し方などのコツを5つ紹介します。
心がけ的なこともありますが、若手社会人時代の筆者の経験や失敗を踏まえての内容ですので、学生さんや若手社会人の方はぜひ参考にしてみてください。

話し方のクセを意識

筆者はプレゼンに際して、緊張からか、少し早口になってしまうクセがありました。
自身でも把握していましたし、社内で指摘を受けたこともありました。

あなた自身のプレゼンのクセを知るには、プレゼンを録音して、客観的に聞いてみるのがオススメです。
録音して聞いてみると、「自分が思ってるより早口だな」とか「え〜とか、あの〜とか何回も言ってる」といった自身のクセが発見できます。

ロア
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今だとスマホで簡単に録音できますからね。

このクセは意識しないと直らないので、一度あなた自身のプレゼンを収録し、「早口になりがちだからゆっくり話そう」と意識してプレゼンに臨みましょう。

特に筆者のように「早口になる」というクセは、聞き手が内容を理解する前に話を進めてしまう恐れがあります。
聞き手の満足度に影響するため、自分が思っているよりももう一段ゆっくり話すくらいの心持ちが必要です。

説明は短い方がいい

短く要点だけを説明すればわかる内容を、だらだらと時間をかけて説明するのは良くありません。

そのスライドで、そのグラフや図で説明したいことが決まっているのであれば、まずは短く伝えることができないか考えましょう。
その上で、短く説明すると理解しにくい、いくつか図やグラフを示したほうがやっぱりわかりやすい、ということであれば、それでも問題ありません。

聞き手は一つのポイントに対してあまりに長い説明を受けると、何がポイントだったのか、何を説明されていたのかわからなくなります。
プレゼンのポイントを明確にするためにも不必要な説明は省略し、全体をとおして理解しやすいプレゼン資料の作成を心がけましょう。

文章は極力少なく

画面いっぱいを文字で埋め尽くすようなスライドは極力避けるべきです。

文章は聞き手の負担につながり、リラックスして聞くことが難しくなります。
あなた自身がほかの人のプレゼンを聞く際にも「文章が多いな」と感じることもあるのではないでしょうか。

せっかく大きな画面でプレゼンを行うのですから、できるだけ図やグラフ、写真などを使って説明するように気をつけましょう。
文章ばかりでそれを読み上げるだけであれば書類で見てもらえれば十分で、プレゼンのチャンスを失っているといっても過言ではありません。

構成、バランスを考える

プレゼンを作る際は、目次や構成を考えてから、作業にとりかかるべきです。
その際、各章のバランスを考えて構成を考えるのが望ましいです。

例えば、1章で「背景」、2章で「そこから見える問題点」、3章で「それに対する取りくみ」、4章で「あなた自身の考え」を説明するとします。
この際、1章 背景の説明が長すぎて、全体の半分を占めるようなケースはバランスが悪いといえるでしょう。

すべての章をまったく同じ割合で割り振るまでのバランスは必要ありませんが、特定の部分があまりに大きな範囲を占めると、その部分だけが聞き手のイメージに残り、その他の部分の印象がぼやけてしまう恐れがあります。

自分で考えたプレゼンが自信になる

当然ですが、プレゼン資料は自分で考えて作るようにしましょう。
これは、部署内やチームの代表として作成する場合も同様です。

自分で考えて、説明の流れや背景を組み立てることで理解が深まり、自信をもって発表に臨むことができます。
チームの意見を取りまとめる場合でも、あなた自身の考えも取りいれながら作成するべきです。

このことはプレゼンにおける発表はもちろん、質疑応答の場面で特に顕著な違いにつながります。
なぜそのようなことを考えたかといった部分は、自分で考えていなければ答えづらい点です。
人からの意見を取りまとめただけのプレゼンテーションであれば、答えるのが難しいでしょう。

すべての説明にあなたなりの理解があり、その理解に基づきプレゼン資料を作成したのであれば、あなた自身の考えを答えることができるはずです。
答える際に「あくまで私自身の私見ですが‥‥」と付け加えれば、チームや部署のなかに異なる見解をお持ちの方がいても、大きな問題にはならないでしょう。



プレゼン次第であなたの見られ方がかわる

プレゼンはあなたの周囲からの見られ方やあなた自身の気持ちに大きな影響を与えます。

プレゼンがうまくいけば

・自信につながる
・自身や所属チームの評価が上がる
・人望につながる
・聞き手の理解や気づきにつながる

プレゼンがうまくいかないと

・失敗した気持ちを引きづり、自信を失う
自身や所属チームのイメージダウンにつながる
・周囲からの見られ方が気になってしまう
・聞き手の時間をムダにしてしまう

プレッシャーをかけるわけではありませんが、筆者の経験上、プレゼンがうまくいかないとその後数日はメンタル的なダメージが残ります。
周囲からの目が気になる人であれば、まわりから「プレゼンがグダグダだった人」と思われているのでは、と疑心暗鬼になったりもするでしょう。

プレゼンをうまく行うには、わかりやすい資料作成と繰り返しの練習が必須です。
「これを乗り切ればまわりからの評価が上がる」と思って、前向きに取りくみましょう。

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おわりに

筆者自身、プレゼンの場面では20代のころに何度か大失敗を経験しました。
その度にかなり落ち込みましたが、今となってはその時の失敗があるからこそ、自身のプレゼンの問題点を把握し、聞き手に理解してもらえる説明や発表ができるようになったと感じています。

プレゼンは得手不得手があるものと思われていますが、プレゼン資料の作り方次第でかなりの改善が見込めます。

そしてあとは練習あるのみです。
その際、誰かに練習に付き合ってもらうとより効果的です。
問題点やよかった点を客観的に言ってくれる相手を見つけて練習すれば、プレゼンの技術も資料の完成度も確実に向上します。

大勢のまえで行うプレゼンは、聞き手のあなたに対する見方をかえるチャンスです。
「有意義なプレゼンだったな」、「あの人の説明はわかりやすかったな」と思ってもらえるよう、聞き手を迷わせないプレゼン作成を心がけましょう。



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