仕事や育児にもマンダラチャート!社会人や女性向けの例や注意点も

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仕事と育児の両立社会人としての目標達成のためにどうしていけばいいか行き詰ることってありませんか?

「うまくやりたい」、「前進したい」って気持ちがあるのに、明確な目標ややるべきことがはっきりしていないと毎日があっという間に過ぎてしまいますよね。
また時間に追われる毎日の中で、やるべきことの優先順位が間違っているともったいないですよね。

この記事では目標実現やアイデア捻出の方法として使われる「マンダラチャート」について、その概要や使い方だけでなく、社会人や女性向けの事例も紹介しています。
マンダラチャートは、あの大谷翔平選手も一流選手になるために利用した方法です。
マンダラチャートを使って明確な目標やそのためにやるべきことがはっきりすれば、なりたい自分への近道になります。

本稿でその使い方を習得し、なりたい自分や実現したい目標に一歩近づけるようにしてみてはいかがでしょうか。

この記事の対象読者

・目標の達成、現状の改善のためにやるべきことを明確にしたい方
・仕事や育児で充実した毎日をすごしたい方

マンダラチャートとは

マンダラ(曼荼羅)チャートの起源

マンダラチャートという名称は、仏教の「曼荼羅(まんだら)」に由来するものです。

曼荼羅とは仏教(密教)において、本尊を中心に、関連する諸尊などを周囲に配する図のことを言います。
下の画像は中心から周囲へ広がりをもった曼荼羅模様と呼ばれるものですね。

マンダラチャートはこれに基づき、一番の目標、目的を中心に置き、それに関連することを周囲に書き出していくことで、やるべきことやアイデアを広げていく方法として生み出された手法です。

関連ワードからアイデアを広げる

マンダラチャートは、前述の曼荼羅の図に基づき、中心に置いたワードから関連ワードを広げていきます。

具体的には、3×3で構成される9つのマスを1セットとし、中心に置いたワードに関連するワード、連想されるワードで周囲の8つのマスを埋めます。

次に、その8つのマスに書き込んだワードを中心に、さらに9つのマスを周囲に広げていき、合計で81のワードを出すことで、当初は見落としていた要素ややるべきことを見落としなく抽出できます(重複するワードもあるので正確には73ワード)。

後ほど大谷選手の例を図を使ってくわしく説明しますが、抽出した81マスから、重要と考えられる要素を拾い出すことで、優先順位の高い「やるべきこと」を明確にできます。

大谷翔平選手も実践

マンダラチャートはメジャーリーガーの大谷翔平選手が高校時代に実践していたことで広く知れ渡りました。

大谷選手といえば、投手と野手の二刀流でメジャーリーグに挑戦できるほどのアスリートとしての能力に加え、真面目な優等生というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

試合中に審判や相手選手にも紳士な態度で接する印象がある大谷選手ですが、彼のマンダラチャートにもそのヒントがあるようです。

これが大谷選手が高校1年の時に作ったといわれるマンダラチャートですが、野球の技術や体づくりに関する要素だけでないことがわかります。
「審判さんへの態度、道具を大切に使う」といった試合や練習中の態度に関するもの、「感謝、思いやり、礼儀」などの心情的なものも記されています。
このあたりが彼の試合中の姿勢にも出ているのかもしれませんし、マンダラチャートのように多くの要素を書き出す手法でないと見落としそうな項目ですよね。

マンダラチャートのメリット

マンダラチャートのメリットとしては以下のようなものが考えられます。

  • 面白い発想、多くのアイデアが生まれる
  • やるべきことの見落としが防げる
  • やるべきことが可視化でき明確になる
  • 誰でも使える

目標達成に関連する81ものマスを埋めることとなるので、当初は頭になかった面白い発想が生まれたり、たくさんのアイデアを抽出することができます。
単に「この目標達成のためにどうすればいいかな」とぼんやり考えているよりも効率的、効果的なのは明白です。
多くの要素を考えて書くため、見落としを防ぐこともできます。

また紙面にやるべきことを書き出していきますので、書き残して形に残すことができます。
これも頭の中でぼんやり考えていてはできないことで、マンダラチャート自体を目の届く場所に置いておくだけでも目標達成への刺激になるでしょう。

誰でも使える手法というのも一つの長所です。
社会人でも学生でも、男性でも女性でも、ビジネスマンでもスポーツマンでも適用できます。
お子さんのいるご家庭なら、やり方さえわかれば小学生の高学年くらいから使える方法ではないでしょうか。

使い方

まずは一番の目標、目的を中央に

ではここからは、大谷選手のマンダラチャートを例に、使い方をくわしく解説していきます。

必要なのは9×9の81マスが書かれた紙。
パソコンを使って作るのもアリです。
一言では書きづらいものもあるので、手書きで作成される方は1マス3cm程度の大きさが良いでしょう。
3×3の9マスが1セットになるので、9マスごとに太線や二重線で見分けがつくようにしておいてください。

そして中央の1マスに自分の目標、目的を書きます。
具体的なやるべきことは徐々に抽出していくので、ここではどういう自分になりたいか、どのような目標を達成したいのか、どういったことを成し遂げたいのかといったことを書きましょう。
大谷選手の場合、下の図にあるように「ドラフト1位指名を8球団からもらう」というものでした。

中央の1マスに自分の目標、目的を書きます

基本となる8つの要素

次に、中央に書いた目標から、それを達成するのに必要と思われる8つの要素を考えます。

ここでもまだ具体的なやるべきことではなく、目標達成のために必要な要素と考えていただいてかまいません。
「この目標を達成するには、こういった要素が欠かせないんじゃないか」といったものです。

目標達成のために必要な8つの要素をまわりに書きます

大谷選手の例を見ていただくとわかりやすいかと思います。
プロ野球の投手になるために必要な「体づくり」や「変化球」だけでなく、「人間性」や「運」といった野球の能力以外のところにも目が向けられていますが、この段階では具体的に何をやるかは記されていません。

ロア
ロア

8つもの要素となると、案外、この時点で見落としに気づくかもしれませんね。

さらに周囲に広げる

上記の8つの要素を外側の8つの9マスの中心に置きます。

8つの要素を外側の8つの9マスの中心に置きます

そこからそれらの8つ要素を達成するために、身につけるために必要な具体的な内容に落とし込んでいきます。

ここでようやく具体的にやるべきことを考えていくことになります。

各要素を身につけるために必要なことを書きます

他の要素と似たような内容が出てきても構わないので、すべてのマスを埋めることを念頭に置いて考えてください。

また、習慣的に行うべきことと期日や数字を決めて行うことを意識して区別してもいいかもしれません。
大谷選手の例を見ても多くは習慣づけや能力向上に関するものですが、要所要所で「スピード160km/h」や「FSQ(フロントスクワット)90kg」といった具体的な数字が出てきています。
毎日の積み重ねにより到達することのできる数字ですが、習慣に関するものだけでなく、数字や期日を設けてより具体性を持たせることも効果的です。

重要なワードを拾い出す

ここまでの手順で最初に設定した目標、それに関連する8つの要素を除くと64のワードが出てきているはずです。
その中から、自身が重要と考えるワードなどを抽出してください。

この時、8つの要素のうちの複数の要素で似たようなワードが出てきていれば、そのワードは重要性が高いと考えられます。

大谷選手の例では「下肢の強化、下半身主導」といった下半身に関連する項目や「体幹強化」、「可動域」といったワードが複数の要素に見られます。
いくつもの要素を達成、習得するために必要なことと考えられるので、まずはそのような項目がないかを探していきましょう。

ロア
ロア

最初は頭の中になかったけど「これは絶対必要だろう!」というものがあれば要チェックですね。

注意点

紙での実践がおすすめ

マンダラチャートの作成については、個人的にはデジタルよりも紙とペンを使ってアナログに行うことをおすすめします。

紙とペンであれば別の紙も使いながら、思いついたことなどを手を動かして好きに書くことができます。
手を動かして色々とアイデアを書いているうちに意外なワードが出てくることもあるので、パソコンでまとめる場合でも紙とペンを手元に置いておくのが良いでしょう。

関連ワードが出てこない

8つの要素を出したけどある要素についてはそれに関連するワードが全く出てこないという場合は、その要素自体の見直しが必要かもしれません。

というのも、それについて関連するワード、やるべきことが思い浮かばないということは、そもそもあまり重要な要素ではない可能性があります。
そのため、他にもっと重要であったり抜け落ちている要素がないかを再検討すべきでしょう。

少し時間を置いて作成する

少し時間を置いてみることで違った視点での発想が生まれることもあります。

一度すべてのマスを埋めてから時間を置くことで「このワードは変えた方がいいんじゃない?」と思うこともあるでしょうし、最初に埋めきれなかった場合にも新しいワードが浮かぶ可能性もあります。

ただし、重要なワードの拾い出しを完了してからは基本的にワードの見直しは行わないほうが良いでしょう。
度々やるべきことが変わってしまうのは軸がぶれてしまいます。
もし目標設定時の自分から大きく成長し、視点自体が大きく変わっているという自覚があるのであれば、マンダラチャートを一から作り直すことをおすすめします。

ワードを増やすのはOK

マンダラチャートは81個のマスを埋めきることに意味があります。
81ものマスを埋めることで意外なアイデアや面白い発想が生まれたりするものです。

そのため、ワードを81以上に増やすことは問題ありません。
例えば重要な要素を8つから9つに増やす、要素を身につけるために必要なことを9つに増やすといった具合です。

最終的には重要度の高い項目をピックアップしていくことになりますので、途中段階でワードが増えるのは問題ありません。

社会人、育児に励む女性の例

社会人としての目標達成育児をしながら仕事もバリバリやりたい方にとって、どのような目標が考えられるか、いくつか例をあげてみます。

社会人にとってわかりやすい目標、目的といえば以下のようなものが考えられますね。

・資格の取得
・営業職などの成果アップ(この場合は具体的な数値目標でもOK)
・新たな企画、新規事業の立ち上げ
・仕事と育児の両立

またこれらに対して8つの要素としてどのようなものがあるか、事例を考えてみますので、これからマンダラチャートを作ろうと思っている方は参考にしていただいてもいいかもしれません。
なお、以下に示すのはあくまで一例ですので、「見ちゃうと影響されてしまう」と思う方は読み飛ばしていただいて結構です。

例1.資格の取得

資格の取得の場合、資格試験までに何をすべきかということになります。
そのため、ある程度のスケジュール感をもって計画する必要がありますね。

<8つの要素の一例>
・勉強時間の抽出 ・効率的な勉強法 ・家庭の理解
・勉強習慣の定着 ・基礎知識や応用能力の習得
・スケジュール管理(いつまでに何をやるか) 
・試験に関する情報収集 ・モチベーション維持

仕事をしながらの資格取得となると、やはり勉強時間をどう確保するかということが考えられます。
また短い時間で効率的な勉強を行うために、すでに同じ試験で合格している方へのヒアリングなどの行動が抽出できるのではないでしょうか。
短い時間で集中して学習する習慣を身につけたいという方は以下の記事も参考にしてみてください。

ご結婚されている方であれば、ご家庭の理解も必要ですね。
休日は家族サービスするから平日の夜は勉強にあてたいなど、家族の理解が得られるやり方を検討する必要があります。

そのほか、知識や能力の習得はもちろん、モチベーションを維持させることも考えないといけないかもしれませんね。

例2.営業職などの成果アップ

営業職など、個人の成果が目に見えてわかりやすい場合、最初にたてる目標に具体的な数値があってもいいかもしれません。
月に何人のお客さんに契約してもらう、いくらの売り上げを確保するなど、具体性がないと目標も立てづらいのではないでしょうか。

<8つの要素の一例>
・営業能力の向上 ・効果的な営業資料の作成 ・顧客ニーズの把握
・営業される側をイメージ ・担当顧客の見直し ・分析力 
・競争意識 ・チャレンジ精神

営業職で成果をあげようと思うと真っ先に思い浮かぶのは自身の営業能力の向上や効果的な営業資料の作成ではないでしょうか。

また、顧客のニーズを的確に把握し、その人にあった商品やサービスの提案も求められます。
営業を受けるお客さんの気持ちになってイメージすることも大切ですね。
場合によっては担当する顧客の見直しから行ったほうがいい場合も考えられます。

また、自身の成功や失敗、成果を出している同僚などから、次に活かせるところがないかを冷静に見極める分析力も必要ですよね。
社内での競争意識や何でもやってみるチャレンジ精神などのメンタル面も重要かもしれません。

例3.新たな企画、新規事業の立ち上げ

新たな企画や新規事業の立ち上げにマンダラチャートはぴったりかもしれません。
多くの項目を書き出すことで、当初考えつかなかった案が思いついたりするので、オススメです。
チームで取り組む場合は、複数人で完成させてもいいですね。

<8つの要素の一例>
・ニーズの把握 ・既存事業の見直し ・人員の確保
・時間の確保 ・設備の確保 ・コスト 
・魅力的なプレゼン ・リスクの検討

企画や事業を立ち上げるとなると、ニーズがあるかどうかのリサーチが間違いなく必要ですよね。
また既存の企画や事業の改善やいいとこ取り、組み合わせなどができないかといった、現状あるものの見直しも大切です。

人員や時間、必要な設備の確保も当然必要で、人件費も含めたコスト検討も重要になってきます。

また、それらの内容を魅力的に伝えるプレゼンテーションができなければ、いい案でも採用されない恐れもありますね。
検討した案が適法か、特許に引っかからないか、見落としはないかなどのリスク対応も必要です。

なお、企画や事業の立ち上げには、マンダラチャートだけでなくオズボーンのチェックリストもオススメです。
気になる方は以下の記事をチェックしてみてください。

例4.仕事と育児の両立

育児で子どもとの時間を大切にしつつ、仕事でも成果を出したいと考えている女性も昔に比べるとかなり増えている思います。
このような方だと、ご家族の協力や時間のコントロールが重要になるのではないでしょうか。
当然、育児に積極的に参加したいという男性でも同じことがいえますね。

<8つの要素の一例>
・パートナーの協力 ・職場の理解 ・時間管理
・テレワーク ・仕事の効率化 ・家事の効率化 
・育児時間の充実 ・がんばりすぎない

パートナーの協力や職場の理解は必須ではないでしょうか。
家事や子どもの送り迎えを分担できること、残業や休日出勤の免除など、日頃のコミュニケーションにより負担を減らすことはできるはずです。

また時間の管理、時間を生みだす方法も重要かと思います。
効率的な仕事、家事、スケジューリングを考え、テレワークの活用も検討しましょう。
専業主婦と比べると子どもと接する時間は少なくなりがちですので、その少ない時間をどう充実させるかも大切ですね。

ちなみに仕事を効率的に進めるには午前、午後の時間の使い方を意識するのがオススメです。
残業なしで効率的に仕事を進めたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

そうはいってもキツイ仕事にぶち当たったり、家庭でストレスを抱え込むこともあるかと思います。
そのため、「がんばりすぎない」といったメンタル的なことを項目に加えてもいいのではないでしょうか。
ストレス発散の方法や、ときには食事をスーパーの惣菜ですませるなどの手抜きを項目にいれてもいいかもしれません。

おわりに

マンダラチャートをやってみると非常に面白いアイデアや最初は全く頭になかった発想が生まれたりします。
仕事、学業、スポーツ、私生活など様々なシーンに使うことができるのもいいですよね。

今の自分より成長したいという方はぼんやりと頭で考えたり、ルールなしに紙にアイデアを書くよりも効果的ですので、一度試されてみてはいかがでしょうか。





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